吉野ヶ里町重要文化財の新指定について

「修学院石造狛犬」を吉野ヶ里町重要文化財に指定しました。

令和7年2月25日、吉野ヶ里町教育委員会は「修学院(しゅがくいん)石造(せきぞう)狛犬(こまいぬ)」を吉野ヶ里町重要文化財に指定しました。

 

修学院石造狛犬 2体

阿形(あぎょう)像(乙丸・写真向かって右)・吽形(うんぎょう)像(若丸・写真向かって左)

 

名称・員数:修学院(しゅがくいん)石造(せきぞう)狛犬(こまいぬ) 2体

種 別:重要文化財(彫刻)

所在地:吉野ヶ里町松隈1400番地

所有者:修学院

製作年代:江戸時代前期(推定)

法 量:阿形(あぎょう)像 像高36.8cm、前肢幅18.5 cm、前後長26.3cm  (写真向かって右)

    吽形(うんぎょう)像 像高31.1cm、前肢幅19.7 cm、前後長37.6cm  (写真向かって左)

 

この狛犬は現在、天台宗の()(さつである修学院に鎮座していますが、背振山中宮の乙護(おとご)(ほう)(どうに祀られていたものを、背振山下宮である修学院に移転したものです。

この狛犬はいわゆる肥前狛犬と呼ばれる、小形で独特の顔立ちと体型を持ち、桃山時代末から江戸時代前期を中心に製作された地方色の強い石造物で、佐賀県を中心に、福岡、長崎、熊本各県の一部で見られます。

また、阿形(あぎょう)像(写真向かって右)・吽形(うんぎょう)像(写真向かって左)にそれぞれ乙丸・若丸と名付けられていますが、これは平安時代の僧である性空上人(しょうくうしょうにん)が背振山で修行した際に付き添い従ったという二人の護法(ごほう)童子(どうじ)の名で、背振山にて修業したという伝承を持つ性空上人(しょうくうしょうにん)との関連が考えられ、背振山の歴史や高僧にまつわる伝承を考える上でも貴重なもので、高い歴史的価値を持つものです。

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