ふるさと納税と確定申告-寄附から住民税の控除までの流れ

寄附から住民税控除までの流れ

ふるさと納税を行ってから実際に住民税が控除されるまでには、いくつかのステップがあります。

まず、応援したい自治体を選び寄附を行うと、自治体から寄附金受領証明書が発行されます。この証明書は税金控除を受けるために必要な重要書類となります。

次に、確定申告またはワンストップ特例制度のいずれかを利用して控除申請を行います。確定申告を選択した場合、寄附を行った年の翌年2月16日から3月15日までに申告を行うと、所得税分は申告後1ヶ月から2ヶ月程度で還付され、住民税分は翌年6月以降の住民税から控除されます。

一方、ワンストップ特例制度を利用した場合は、所得税からの還付はなく、全額が翌年度の住民税から控除される仕組みです。

つまり、2024年中に寄附を行った場合、確定申告なら2025年3月に申告し、所得税は2025年春に還付、住民税は2025年6月から2026年5月にかけて控除されます。

ワンストップ特例なら、2025年6月から2026年5月の住民税から全額控除される流れとなります。
引用:ふるさと本舗(寄付の流れ)

寄附の実施と証明書の受領

寄附の第一歩は、吉野ヶ里町をはじめとする応援したい自治体を選ぶことから始まります。ふるさと納税のポータルサイトを通じて、または自治体の公式サイトから直接申し込むことができます。

寄附方法はクレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済など多様な選択肢が用意されています。寄附完了後、通常2週間から1ヶ月程度で自治体から寄附金受領証明書が郵送されます。

この証明書には寄附日、寄附金額、自治体名などが記載されており、確定申告の際に添付が必要となるため、大切に保管してください。

また、返礼品は証明書とは別に発送されることが一般的で、返礼品によって配送時期が異なります。生鮮食品など時期が限定される品物は、事前に配送時期を確認しておくと安心です。

年末の駆け込み寄附の場合、証明書の発行が混み合うことがあるため、余裕を持ったスケジュールで寄附を行うことを推奨します。

控除申請の方法選択

寄附後の控除申請には、確定申告とワンストップ特例制度という2つの方法があり、ご自身の状況に応じて選択します。

確定申告は、自営業者、年収2,000万円超の給与所得者、医療費控除や住宅ローン控除初年度など他の申告が必要な方が利用する方法です。

一方、ワンストップ特例制度は、確定申告が不要な給与所得者で、年間の寄附先が5自治体以内の場合に利用できる簡便な方法です。

同じ自治体に複数回寄附しても1自治体としてカウントされるため、特定の自治体を継続的に応援する場合に便利です。

ワンストップ特例を利用する場合は、寄附の都度または寄附年の翌年1月10日までに申請書を各自治体へ提出する必要があります。

申請書にはマイナンバーカードの写しまたは本人確認書類の添付が必要となります。この制度を利用すると確定申告の手間が省けるため、給与所得者にとって役立つ仕組みといえます。

ふるさと納税制度の基本的な仕組み

ふるさと納税は、地域間の税収格差を是正し、地方創生を推進する目的で創設された制度です。納税者が自ら選んだ自治体に寄附することで、その地域の施策やプロジェクトを直接支援できる仕組みとなっています。

寄附金は自治体によって、子育て支援、教育環境の整備、高齢者福祉、環境保全、文化財の保護、地域産業の振興など、様々な用途に活用されます。

多くの自治体では寄附の際に使途を選択できるため、ご自身が共感する分野を指定することで、より具体的な地域貢献を実感できます。

税制面では、寄附金額から2,000円を差し引いた全額が、所得税と住民税から控除される設計になっています。これは、実質2,000円の負担で地域貢献と返礼品の受け取りが可能という、納税者にとって魅力的な特徴です。
※控除には所得や家族構成に応じた上限額があります。

返礼品は各自治体が地域の特産品を中心に用意しており、全国各地の名産品を知る機会にもなります。

税金控除の二段階構造

ふるさと納税による税金控除は、所得税と住民税の二段階で行われる構造になっています。まず所得税からは、寄附金額から2,000円を差し引いた額に対して、所得税率に応じた金額が還付されます。

所得税率は所得額によって異なり、5%から45%までの累進課税となっているため、所得が高い方ほど所得税からの還付額が大きくなります。

次に住民税からは、基本控除と特例控除の2つの方式で控除が行われます。

基本控除は寄附金額から2,000円を差し引いた額の10%が控除され、特例控除は住民税所得割額の20%を上限として控除されます。

この特例控除の上限が、実質的なふるさと納税の控除上限額となるため、所得や家族構成によって個人ごとに異なる上限が設定されます。

ワンストップ特例制度を利用した場合は、所得税からの還付分も含めて全額が住民税から控除される仕組みに変わります。

このように、複雑な計算によって控除額が決定されるため、シミュレーションツールの活用が大切です。
※実際の控除額は税率や各種控除の状況により異なります。

返礼品の選び方と注意点

返礼品は各自治体が地域の魅力をPRする重要な要素となっており、選択肢は非常に豊富です。

食品、工芸品、旅行券、体験型サービスなど、多岐にわたる品物が用意されています。返礼品を選ぶ際は、まず配送時期を確認することが重要です。

特に季節限定の農産物や海産物は、収穫時期や漁獲時期が決まっているため、申し込み時期によっては数ヶ月先の配送となることがあります。

また、冷凍庫や冷蔵庫のスペースを考慮して、一度に届く量を調整することも大切なポイントです。

返礼品の還元率については、総務省の指針により寄附金額の30%以内と定められています。

返礼品は寄附に対する謝礼という位置づけであり、返礼品目当てだけでなく、地域への応援という本来の趣旨を理解した上で寄附を行うことが望ましいでしょう。

吉野ヶ里町では地域の特色を活かした返礼品を用意しており、寄附を通じて地域の魅力を知っていただく機会となっています。

控除上限額の計算と確認

控除上限額を正確に把握することは、ふるさと納税を効果的に活用するための要となります。上限額は個人の税額によって決まるため、年収だけでなく、様々な要素が影響します。

上限額に影響する主な要素

控除上限額の算出には、複数の要素が複雑に関わり合っています。年収は最も基本的な要素で、給与所得者の場合は源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」が、自営業者の場合は確定申告書の「所得金額」が基準となります。

家族構成も重要な要素で、配偶者控除や扶養控除の適用状況によって課税所得が変わるため、上限額も変動します。

共働きで配偶者控除を受けていない場合と、専業主婦(夫)がいて配偶者控除を受けている場合では、同じ年収でも上限額が異なります。

また、16歳以上の扶養親族がいる場合は、一人につき33万円または38万円の控除があるため、上限額は減少します。

社会保険料も影響要素の一つで、給与所得者の場合は自動的に計算されますが、国民健康保険や国民年金を支払っている場合は、その金額によって課税所得が変わります。

さらに、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金も小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となるため、加入している場合は上限額に影響します。

シミュレーションの実施方法

控除上限額を確認するには、各種シミュレーションツールの活用が効果的です。簡易版シミュレーターでは、年収と家族構成を入力するだけで概算の上限額が表示されます。初めて寄附を行う方や、大まかな目安を知りたい方に適しています。

詳細版シミュレーターでは、給与所得控除後の金額、社会保険料控除額、生命保険料控除額、地震保険料控除額、医療費控除額、住宅ローン控除額など、より細かい情報を入力することで、精度の高い上限額を算出できます。

特に複数の控除を受けている方は、詳細版の利用をおすすめします。シミュレーション時の注意点として、入力する年収は寄附を行う年の見込み額を使用することが重要です。

前年の年収を基準にすると、昇給や転職、残業時間の変動などで実際の年収と乖離する可能性があります。また、年の途中で結婚や出産などで家族構成が変わる場合は、12月31日時点の状況で計算する必要があります。


 

他の税制優遇措置との関係

ふるさと納税は単独で利用するだけでなく、他の税制優遇措置と組み合わせて活用することができます。ただし、それぞれの制度が相互に影響するため、全体のバランスを考慮した計画が必要です。

住宅ローン控除との併用ポイント

住宅ローン控除は住宅購入者にとって大きな税制優遇措置ですが、ふるさと納税と併用する際は注意が必要です。

住宅ローン控除は所得税から優先的に控除され、控除しきれない部分が住民税から控除される仕組みです。

住民税からの控除には上限があり、前年課税所得の7%(最大13.65万円)までとされています。

所得税額が少なく、住宅ローン控除の大部分が住民税から控除される場合、ふるさと納税で控除できる住民税の枠が小さくなるため、控除上限額が減少します。

特に住宅ローン控除の適用初年度は影響が大きく、数年間はふるさと納税の上限額が通常より少なくなることがあります。

併用する場合は、住宅ローンの残高、所得税額、住民税額を総合的に考慮し、詳細シミュレーターで正確な上限額を確認することが重要です。

住宅ローン控除の恩恵を最大限受けつつ、ふるさと納税も活用するには、両方の制度をバランスよく利用する計画性が求められます。

医療費控除と併用時の留意事項

医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた場合に適用される所得控除です。

医療費控除を受けると課税所得が減少するため、結果として所得税額と住民税額が下がり、ふるさと納税の控除上限額も減少します。

医療費控除額が大きいほど、この影響も大きくなります。

例えば、年収500万円の方が50万円の医療費控除を受けた場合、課税所得が大幅に減少するため、ふるさと納税の上限額も通常より1万円から2万円程度減少する可能性があります。

医療費控除は年末まで確定しないことが多いため、高額な医療費が発生する可能性がある年は、ふるさと納税の金額を控えめに設定することが安心です。

また、医療費控除を受ける場合は確定申告が必要となり、その際にふるさと納税分も含めて申告する必要があります。

ワンストップ特例制度を利用していても、確定申告を行うとワンストップ特例は無効となるため、注意が必要です。

その他の控除との相互作用

生命保険料控除は、年間最大12万円(新制度)まで控除対象となり、所得税と住民税から控除されます。

この控除によって課税所得が減少するため、ふるさと納税の上限額にも若干の影響があります。

地震保険料控除も同様に、年間最大5万円まで控除され、上限額に影響します。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は小規模企業共済等掛金控除として全額が所得控除の対象となり、掛金が多い場合は上限額への影響が大きくなります。

月額23,000円を拠出している場合、年間27.6万円の所得控除となり、ふるさと納税の上限額は数万円減少する可能性があります。

これらの控除は老後資金の準備や万が一の備えとして重要な役割を果たすため、ふるさと納税の上限額が減少しても、総合的な資産形成の観点からは有益です。

複数の税制優遇措置を組み合わせて活用する場合は、全体の税負担と手取り額を総合的に考慮し、ご自身にとって最適なバランスを見つけることが大切なポイントです。

確定申告とワンストップ特例制度の選択

控除を受けるための手続き方法は、ご自身の状況や寄附先の数によって最適な選択が異なります。

確定申告による控除申請

確定申告は、ふるさと納税の控除を受けるための原則的な方法です。

自営業者、フリーランス、年金受給者、給与所得が2,000万円を超える方、2箇所以上から給与を得ている方、医療費控除や住宅ローン控除初年度など他の申告が必要な方は、この方法で手続きを行います。

確定申告の際には、寄附先の自治体から発行された寄附金受領証明書を添付します。複数の自治体に寄附した場合は、すべての証明書が必要となるため、まとめて保管しておくことが重要です。

申告期間は、寄附を行った年の翌年2月16日から3月15日までです。e-Taxを利用したオンライン申告も可能で、自宅から24時間申告できるため便利です。

確定申告を行うと、所得税分は申告から1ヶ月から2ヶ月程度で指定口座に還付され、住民税分は翌年度の住民税から自動的に控除されます。還付金の入金時期は、申告の混雑状況によって前後することがあります。

ワンストップ特例制度の活用方法

ワンストップ特例制度は、確定申告が不要な給与所得者のために設けられた簡便な手続き方法です。

この制度を利用するための条件は、年間の寄附先が5自治体以内であること、確定申告の必要がないことの2点です。

申請方法は、寄附の都度または寄附年の翌年1月10日(必着)までに、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を各寄附先の自治体に提出します。

申請書には、マイナンバーカードの両面コピー、またはマイナンバー通知カードのコピーと本人確認書類(運転免許証など)のコピーを添付する必要があります。

マイナンバーカードを持っている場合は、これ1枚で本人確認とマイナンバー確認が完了するため便利です。

オンライン申請に対応している自治体も増えており、書類の郵送が不要になるケースもあります。この制度を利用すると、所得税からの還付はなく、全額が翌年度の住民税から控除されます。

確定申告の手間が省けるため、給与所得者にとって役立つ仕組みです。

申請方法の変更と注意点

年の途中で状況が変わった場合の対応も理解しておく必要があります。

ワンストップ特例制度で申請した後に、医療費控除などで確定申告が必要になった場合は、ふるさと納税分も含めてすべて確定申告で申告し直す必要があります。

ワンストップ特例の申請は自動的に無効となるため、寄附金受領証明書を使って確定申告を行います。

逆に、確定申告を予定していたが結局不要だった場合でも、1月10日の期限を過ぎていればワンストップ特例は利用できず、確定申告で対応することになります。

また、引っ越しなどで住所が変わった場合は、「申請事項変更届出書」を各寄附先の自治体に提出する必要があります。氏名が変わった場合も同様です。

6自治体以上に寄附した場合は、ワンストップ特例の条件から外れるため、確定申告での対応が必要となります。これらの変更や条件については、事前に確認しておくことが大切です。

まとめ

ふるさと納税は、吉野ヶ里町をはじめとする全国の自治体を応援しながら、税制上の優遇措置を受けられる役立つ制度です。

寄附から住民税控除までの流れは、寄附の実施、証明書の受領、控除申請(確定申告またはワンストップ特例)、税金の還付・控除という段階を経て完了します。

制度を効果的に活用するためには、控除上限額を正確に把握することが最も重要です。

上限額は年収、家族構成、その他の税額控除の状況により変動するため、ふるさと本舗などシミュレーションツールを活用した事前確認が不可欠です。

医療費控除や住宅ローン控除など他の税制優遇措置との併用も可能ですが、相互の影響を考慮した計画的な寄附が求められます。

控除申請の方法は、確定申告とワンストップ特例制度から選択でき、ご自身の状況に応じた適切な手続きを行うことで、確実に税金控除を受けることができます。

実質2,000円の自己負担で地域貢献と返礼品の受け取りが可能なこの制度を、ぜひ有効に活用してください。

この記事に関するお問い合わせ先

企画調整課 ふるさと納税係
〒842-8501 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町吉田321番地2

電話番号:0952-37-0336
ファックス:0952-52-6189
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